初めに
Excelの必修スキルとして知られる「VLOOKUP関数」は、大量のデータの中から欲しい情報を簡単に検索できる魔法のようなツールです。この記事では、VLOOKUP関数の基本の使い方から実践的な導入例までを解説します。
VLOOKUPとは?
VLOOKUPは「垂直検索」を意味し、指定したデータテーブルの中から、キー値を基準に欲しい値を検索します。例えば、商品コードから価格を検索する場面などで役立ちます。
基本構文
=VLOOKUP(検索値, 検索テーブル, 参照列番号, [検索方法])
- 検索値: 検索したいキー値。
- 検索テーブル: 検索の対象となるデータテーブル。
- 参照列番号: 欲しい値が位置する列番号。
- 検索方法: TRUE (一致する値)か、FALSE (完全一致のみ)。
VLOOKUP関数の実用例
例1: 基本的な使い方
商品コードから価格を検索する場合を考えます。
データ例:
商品コード | 商品名 | 価格 |
---|---|---|
001 | 枕 | 2,500 |
002 | 床フレーム | 5,000 |
003 | マット | 3,800 |
価格を検索するための入力例:
=VLOOKUP("002", A2:C4, 3, FALSE)
結果: 5,000
例2: 変化する値に対応
テーブルに新しい行が追加されたり、情報が変化する場合、動的な検索が欲しいですよね。これは「参照配列」と組み合わせることで可能です。
例:参照配列を使用した検索
たとえば、何個かのテーブルから情報を検索する場合に、パラメータとして配列を使用すると便利です。
データ例:
コード | 商品名 | 価格 |
---|---|---|
A01 | ペン | 100 |
B01 | ノート | 200 |
C01 | フォルダー | 300 |
設定する配列:
{ "A01", "B01", "C01" }
=VLOOKUP(A1, {"A01", "B01", "C01"; 100, 200, 300}, 2, FALSE)
結果: A1の値に対応した価格が返されます。
例3: 別のシートを参照する
データが別のシートにある場合も、VLOOKUPは簡単に対応できます。
データ例: 別シート “商品データ”
商品コード | 商品名 | 価格 |
101 | ボールペン | 120 |
102 | 消しゴム | 80 |
103 | 定規 | 150 |
別のシートを指定する場合は ‘シート名’!対象セル範囲 のように記述します。
=VLOOKUP("102", '商品データ'!A2:C4, 3, FALSE)
結果: 80
例4: IFERROR関数と組み合わせる
検索する値が見つからない場合にエラーを回避し、分かりやすいメッセージを表示できます。
=IFERROR(VLOOKUP("999", A2:C4, 3, FALSE), "値が見つかりません")
結果: 値が見つからない場合、「値が見つかりません」と表示されます。
VLOOKUPの値についてのコツ
検索値は重複を避ける
キー値が重複する場合、最初に見つかった値を参照します。
予期せぬ結果となる可能性があるので一意のデータがある列を検索対象にすると良いです。
まとめ
VLOOKUP関数は、Excelで効率的にデータを検索し処理するための強力なツールです。基本的な使い方から応用例まで習得することで、業務効率を大幅に向上させることができます。この記事で紹介した例やテクニックを活用し、日々の作業に役立ててください。Excelの可能性を広げる第一歩として、ぜひVLOOKUPをマスターしましょう!
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