1. 常用対数とは?
常用対数(じょうようたいすう)とは、「底(てい)」が10の対数のことを指します。対数とは、ある数が特定の数(底)を何回かけたらその数になるかを表す数学的な概念です。
たとえば、
- 10 × 10 = 100 → これを「10の2乗(じょう)」と書く。
- 10 × 10 × 10 = 1,000 → これを「10の3乗」と書く。
このとき、「100は10の何乗?」と考えると、答えは2になります。 この「何乗すればその数になるか」を求めるのが 対数(たいすう) であり、 底が10の対数を特に 常用対数 と呼びます。
2. 常用対数の書き方
常用対数は log(ログ) という記号を使って表します。
たとえば、
- 100 = 10 × 10 だから log(100) = 2
- 1,000 = 10 × 10 × 10 だから log(1,000) = 3
- 10 = 10 × 1 だから log(10) = 1
これは、「10を何回かけるとその数になるか?」を示しているのです。
3. 小さい数の常用対数
「1は10の何乗?」と考えると、
10の0乗は1だから、 log(1) = 0 になります。
では、10より小さい0.1(10分の1)の場合はどうなるでしょう?
10の-1乗(マイナス1乗)は0.1なので、 log(0.1) = -1 となります。
同じように、
- log(0.01) = -2(10の-2乗だから)
- log(0.001) = -3(10の-3乗だから)
4. なぜ常用対数を使うのか?
大きな数や小さな数の計算をしやすくするために、常用対数はとても便利です。 たとえば、
- 地震の大きさ(マグニチュード)
- 音の大きさ(デシベル)
- 星の明るさ(等級)
こういったものは、常用対数を使って表されることが多いです。
5. まとめ
- 常用対数とは「底が10の対数」のこと。
- log(100) = 2、log(1,000) = 3 のように考える。
- 1より小さい数では log(0.1) = -1 みたいにマイナスの値になる。
- 地震や音の大きさなど、さまざまな分野で活用されている。
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